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小鳥遊医局長の憂鬱
第11章 Snuggle Night
―――― レストラン。

冬のリクエストで、レストランを予約した。車で、30分ほどした所にあって、観光客よりもロコに人気があると聞いた。少々草臥れた外観だったが、駐車場には平日だというのに,車がびっしりと止まって居た。

「うわっ♪ なんかいい感じのお店じゃない!」

冬が無邪気に笑った顔を見ていると小鳥遊は嬉しくなった。海沿いに立つその店の外観は、体育館や,何かの倉庫を思い起こさせた。ハーバーのすぐ隣にあり、リゾート地というよりも生活に密着した印象を与えた。

外に出されたテーブルには、身なりの綺麗な観光客が数人で、それ以外は普通の地元の人達だった。

メニューには何種類ものアヒがあり、迷う程だった。冬はスパイシー・アヒ,小鳥遊はポキをオーダーした。外に乱雑に並べられた屋外のテーブルに案内された。年季の入った太いキャンドルが置かれて居て、ゆらゆらと揺れて冬の顔をオレンジ色に染めて居た。

「ガクさんが、したい事全部しよう♪」

彫りの深い小鳥遊の顔は陰影がくっきりと出来て、益々シャープでワイルドな印象を受けた。

「僕は、あなたと一緒に時間を過ごせれば、それだけで楽しいですよ。」

テーブルの上で握って居た冬の手をそっと自分の頬に当てた。冬はそっと椅子から中腰になって、小鳥遊に顔を近づけると自然にふたりは唇を重ねた。

「あら。今日はガクさん謙虚なのね?いつもなら,ああしなさいこうしなさいって、言うのに。」

冬は届いたばかりのマンゴージュースを飲んだ。

「僕はいつも謙虚ですよ?」

小鳥遊は、真面目な顔をして続けた。

「あなたと家族に慣れて本当に嬉しいですし,今もとても感謝して居ます。なかなかこの様に長い時間を一緒に過ごすことは出来ませんけど。」

優しく微笑むとキャンドルが照らしている小鳥遊の口元と目尻に深い皺が寄った。

「ええ。分かってるわ。ただ1つお願いがあるとすれば、夜は寝かせて欲しいわね。」

小鳥遊の大きな手は、テーブルの上の柔らかな冬の手に優しく触れていた。

「それは、自然の摂理といいますか、どうする事も出来ないんです。」

余りにも真面目な顔で小鳥遊が言うので、冬は思わず噴き出した。








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