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裸の傑作
第6章 ファインダー越しの夜
「次は二人向き合って、座位で」


薫としの子は顔を合わせ、お互いの目を見つめながら性器を触れ合わせた。


恋人同士のように親密な眼差しの交換をしておきながら、


お互いのことを好きにならないはずはなかった。


薫もしの子も、うっとり相手の目に見入っていた。


「私、この人の子供を産みたい」としの子はふと思った。


それは、野生的な剥き出しの女の欲望から来るものだった。


深い理由などないけれど、自分にとっての紛れもない真実。
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