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第7章 見知らぬ男の体

ある日しの子は、都内にある美術学校へやって来た。


そのような場所に来るのが初めてだったので、彼女は緊張していた。


それに、龍次郎以外のモデルになるのも初めてだった。


「ようこそ、前川さん。今日はよろしくお願いいたします」


しの子を出迎えたのは、龍次郎の友人である有川という男だった。


白いスラックスにグレーのＴシャツを着た彼は、爽やかで人当たりがよさそうだ。


しの子は少しほっとした。


有川の教え子たちの前で一糸まとわぬ姿になるのはとても恥ずかしかったけれど、慣れればその視線さえ心地よいとさえ感じた。