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しゃぼん玉色した彼
第1章 1


「ん、いっ、んん!」


下唇を噛んで声を我慢するけど、どうしたって漏れてしまう。
玲於に首を噛まれて嬌声をあげる私はやっぱりヘンタイなんだ。

認めたくなくたって、自分の体がソレを求めている。


その丁度いい痛みと快感にうっとりしながら、私は玲於の肩に顔を埋めた。
彼から香るムスクの匂いに幸せを勝手に感じて、ゆっくりと目を閉じた。


このまま、噛みちぎってくれたらいいのに。
そうして死ねたらどれだけ幸せだろうか。


「っ、いった!」


ガブっと効果音が聞こえそうな程に彼が私の首筋に思いっ切り噛みついた。
と、同時にちゅうっと音を立てて強く吸い上げる。


「……はあ、れ、お?」

「マーキング」

「……」


マーキングと言う名のキスマーク。
それも歯形付き。


きっと、私の首筋には真っ赤な痕が出来ているのだろう。
くっきりと残った彼のマーキング。


そんな事しなくたって私はどこにも行かない。
玲於の側にずっといるから。

玲於が嫌じゃないならずっと、ずっと。

側にいるから。

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