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ちょいS部長の羞恥レッスン
第12章 再び週末
 ごまかすために何か言おうとする璃子より先に、藤崎が口を開いた。

「璃子は?」

「読書と料理と……サッカー観戦です。高虎さんは、サッカーの方は?」

「俺もテレビ観戦はたまにする」

 これを聞き、「共通点が見つかった」と思い、璃子は喜んで話を膨らませた。

 色々質問も投げかけてみたところ、どうやら藤崎には「特定の、応援しているチーム」がないらしい。

 璃子は何となく、地元のチームを応援していたので、思い切って言ってみた。

「じゃあ、いつか一緒にスタジアムで試合を観戦しませんか?」

「ああ。仕事が落ち着いてからな」

「はい! 楽しみにしてます」

 元気よく答えた璃子は、そこでハッとする。

 冷静に考えてみると、恋人ではなくセフレに過ぎない藤崎相手に、自らデートの誘いをかけたわけだ。




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