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夢…獏の喰わぬ夢
第7章 現在
「二つもさ。嫌だと思って違う夢をみた。なのにまたしくじるのさ。」
「意識して夢をはしごしたの?」
「そうだけど、また悪いんじゃね。」
「引きずったら駄目っていったじゃない。幸せな時に見ることもあるのよ。
こんなに幸せでいいのか?夢じゃないのか?と思うと、予防線をはって悪い夢を見る。
こんな悪い夢を現実にしないぞって頑張ればいいのよ。」
「そんなもの?深い意味はないの?」
「ないこともないけど、いつもあるわけじゃないわ」
「君はどんな夢をみた?」
「蝶になったわ。」
僕の夢にも蝶は出た。
「暖かい光の中でひらひらと舞っていたわ。草の露を飲み、花の蜜を食べていたわ」
彼女は僕の口にsugartoastを突っ込んだ。
「甘いね花の蜜のイメージ?」
「当たり」
「それで?蜜を探して終わり?」
「いえ、私は自分の寿命が短いのを知っていたわ。周りが卵を産む為に相手を探しているのも、
でも、私には興味のないことで、私は毎日、遊んで暮らしたかったの
例え雨に濡れて死を迎えようとも、好きな花を探していたの。」
「それで、どうなるの?死んでしまう?疲れて休んだところで終わり?」
「あなたはそうやって夢を終わらせることが多いの?」