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夢…獏の喰わぬ夢
第8章 変化

僕は『帰ろう!』と自分に言い聞かせて駅を背にした。
なんとなくいつも立ち寄るコンビニに足が向いていた。

寂しかったのだ。
入口に新しい貼り紙を見つける。バイトの募集だった。


平日の朝、4時から8時、一番人が嫌がる時間だな。

中に入り缶コーヒーを買う。
レジには中年男でなく中年の女性、店主と妻の夫婦なのかな?などと考えていた。

レジに行った時、貼り紙のことを聞いてみた。

「この時間、なかなか、人が来なくてね。
主人と交代で店番するんだけど、結構しんどくてね。
毎日きっかりでなくてもいいのよ。何回かでも、ゆっくりできれば、」

僕は、

「ある程度自由がきくならやってみたい。」

と答えていた。

彼女の誕生日プレゼントは自分の働いたお金で用意したい。そう思ったのだ。


奥さんは喜んですぐご主人を呼び、店の奥の小さな事務室で話をした。


やはりいつもの中年男がご主人だった。

財布に入れてあった学生証を見せる。

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