パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 Scene.02

　
　電車の走行音だけが耳に飛び込む車内。

　むにゅむにゅと押し付けられる爆乳。

　明らかに、この茶髪の女の意志で爆乳が押し付けられている。

　ブラの硬さよりも、当たってくる柔らかさの方が脳内を占めてくる。

「………っく」

　いかん。

　爆乳の柔らかさで子どもの顔が霞みかけた。

　柔らかさを堪能している場合じゃ無かった。

　こんな状況でも、女が何か言えば立場を悪くするのは男の方。

　いくら女の方から爆乳を押し付けてきたと言っても、分が悪くなるのはこっち。

　腹に感じる柔らかさは名残惜しいが、早急に体の向きを変えなければいけない。

　雑念を追い払うように軽く頭を振る。

　吊革を掴んだ右手に僅かに力を込め、ムリにでも体勢を変える。

「んふっ」

　甘い香りを漂わせた茶髪の女が薄く笑ったような気がした。

　しかし、今は気にしている場合じゃない。

『………お出口は右側です』





　爆乳に気を取られすぎていたのか、いつの間にか駅に着いていた。

　降りる乗客が多いターミナル駅。

　茶髪の女も降りていった。

　誰に向けてなのかは分からないが、軽く左手を上げて降りていく。

　その薬指には指輪が嵌められていた。