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背徳のディスタンス
第5章 淫らな遊び

 間近に望の整った顔があった。痩せ型の体躯に見合った、可愛らしい顔をしていた。
 濃い目の茶髪に、色の白い肌。いつも利口な犬のように愛想のいい笑顔を浮かべているが、今の望に笑顔はなかった。
 心の内を読み取れない表情で、ただじっと奈々を見つめている。
 逸らしたくても顎を固定されていてはそれもかなわず、ただ黙って耐えるしかなかった。

(あ、あそこが……)

 奈々はぶるりと身を震わせ、唇をきつく閉じた。
 感じてしまう。望にじっと見られているというだけで、体が敏感になっていく。

「は、あ、離しな……さいっ」

 どうにか発した言葉は、喘ぎ混じりだった。
 望がふっと口の端をあげる。

「じっと耐えてる堀内先輩の表情、すげー可愛いですね? もっといじめていいですか?」
「や……日野崎……っ」

 リモコンをまた弄られ、下半身への刺激が強くなった。
 クリトリスをガンガンに刺激され、気づけば望の体にすがるように両手を伸ばしていた。

「あ、あ、やあ……強い……っ」

 あまりの気持ち良さに、このままでは絶頂を迎えてしまいそうだった。
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