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新月の闇 満月の光
第4章 動き始める時間

思ったより早く帰っちゃった紅葉。


彼氏とデートなら仕方無いか。


夏目さんって、格好いいし、優しいし、頼もしい人だもんね。


紅葉が惚れるのも解るな……。


あたしも、デートしたいな。


真紘さんと……。


昔は、いっぱいデートしたのにな……。


あの頃は愛されてるって、手に取るように解ってたけど、今のあたしには、何にも解んないよ……真紘さん。


独りで居ると暗い事ばかり考えてしまう。


彼を支えていこうと誓ったのに、その私がこんなんじゃ駄目よね。


もっと、強くならないと…………。


本当、あたしって馬鹿だから、何か身体を動かしてないと、良くない事ばかり考えてしまう。


真紘さんの家で、家事済ませてしまおう。


うん、その方が良い。



真紘さんの家に行くと、まず、洗濯物。


この家に、真紘さん命令であたしの物が少しずつ増えて行く。


本当にお姉ちゃんの物が無いの。


お洋服も。


お洋服や下着は、少しずつお姉ちゃんが、セカンドハウスに移動させてたみたい。


お姉ちゃん、ブティックを経営していたのね。


恋人とは、その関係で知り合って愛し合ったらしいの。


だからセカンドハウスは、お姉ちゃんと彼氏さんの家だった……。


お姉ちゃんなんて嫌いよ。


だいっ嫌い。


私から真紘さんを奪っておいて、たった一年で浮気して、真紘さんを傷付けて。


私では、駄目なのかな?


お姉ちゃんじゃない偽物じゃ、


貴方の癒やしに成りませんか?




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