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第53章 最期

グルじゃないよ？

落ち着けよ。。。


あの女が、言ってたわ

隣のマンションに住んでたのも偶然じゃないって？

どういうことか、説明してよ？

私は、あのマンションに引っ越すのは、始めから嫌だって言ったわよね？


俺は、ゆりの旦那がアイツだと知らなかったよ？

マンションに引っ越すのも、下見に来た俺を見かけて調べて、隣に引っ越してきたらしいんだよ

旦那が詩織に手を出すか見てた。。。

まさか、蓮を狙うためなんて知らなかったよ？

初めて逢った時も、本当に詩織にひとめぼれした。。。

あの頃、ゆりに再会して、ゆりが働くキャバクラに通っていたんだ

男も同じだよ？初めての人は忘れられない

でも、ゆりは変わってしまって。。。

詩織が歩道橋の上から泣きながら見ていた日も、ゆりをキャバクラから送っていた時だった

金払いのいい年下のイケメンをモノにするって、ゆりは夢中だったよ。。。

詩織が歩道橋の上から泣きながら見ていたのを見て、心がわしずかみされるみたいに、感じた

ありさの社員旅行の写真を見たときに、合コン頼みこんだ

弱ってる詩織に近づいたのは確かだけど、嘘はないよ？


お互いに、好きな人を忘れるために、傷を舐めあってただけよね？

自分も忘れられないから、私を許してたんだ？


だから、違うって？

ちゃんと、俺を見て？


私の頬に手をあてて見てくる


寂しくさせて、ごめんな？


心がざわざわする


忘れるために一緒にいたわけじゃないよ？

本当に好きだよ。。。

別れてなんて、本気じゃないよな？


っ。。。

うっ。。。


心が苦しい。。。


結婚して幸せだよ？

ずっと、幸せだった

わがままな詩織も、すぐに夢中になりすぎる詩織も、いろいろな詩織を更に好きになったよ

結婚してるから、誰にもとられないって油断してた

俺の腕の中にいるから、少しずつ、寂しくさせてたのに気づかなかった。。。

詩織は？詩織はどう思ってる？

まだ、忘れられない？

アイツと、やり直したいの？

ゆりから、詩織とアイツが運命みたいな恋愛してたって聞いて、嫉妬に狂いそうだった

お互いに逢いたい時に、偶然出逢うってすごいよな

詩織はどう思ってる。。。？

本当はどうしたい？





私達四人、あの日、あの場所にいたんだ。。。