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第11章 太陽は静寂に沈む

濡れている自分にも、そんなところを愛撫されるのにも驚愕してしまう。

「やっ…ァッ…」

透の指は言葉よりも饒舌に動く。

この上なく優しく、そっと、そして抗えないほど確かに、強く。

泥濘むそこを僅かに抽送される透の指。

さっきまでの波を遥かに上回る悦楽。

漣から始まった波は直ぐに大きく育つのに、目の前まで来て呑み込まれることは無い。

いっそ持って行って欲しいとさえ思うのに、寸出のところで引いていく。

羞恥に震えるのに、身体は貪欲に波を迎えようとその先を求める。

時折脚の付け根が冷んやりとするのが、自分の零す蜜のせいだと気づく。

「アァッ…」

指先が捉えたそこが何なのかもわからない。

ただ鋭い快感に背中が浮いた。

「んっ…ぅくっ…」

中指が擦り上げ、親指が秘芽を押し潰す。

深芯を突き抜けていく愉悦の波。

透の指は滑らかに抽送を繰り返し、煽られた心臓は今にも飛び出しそうだ。

「アッ、アッ…ぅっ…ああぁっ———…」

大きく背中が反り返り頭が真っ白になった途端、身体が重力に引き寄せられるように脱力した。

冷たいシーツを手繰り寄せると、浅い呼吸を繰り返し、ぼんやり瞼を押し上げた。