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Vesica Pisces
第15章 太陽は静寂を超える
愛されていると感じる、言葉以上に饒舌に。

「んぅ…ふっ…」

深く絡め取られた舌で、唇の端からは唾液が溢れたままだった。

撫でられた身体のどこもかしこもが熱くて、頭がぼうっとした。

「…ッン!」

蕩けだした蜜口にひたりと当てられた灼熱の尖先。

この熱を鎮めてくれるソレが欲しくて、花唇がひくひくと蠢くのがわかった。

「欲しい?」

唇が離れただけなのにこの上なく切ない。

包まれた頬でも、微かに頷いてみせた。

「お前以外いらねーんだよ」

「…っ…ああっ!」

応えるよりも先に透が動いた。

容赦なく突き立てられた熱槍に、呼吸をするのも忘れて爪先まで満たす快感に震わされていた。

欲望のままに透に激しく突き上げられて、あっという間に上り詰めてしまう。

が、透は休む事なく揺さぶってくる。

「…っゃ…あぁっ…ぅっ…」

「は、なれんなよっ…!」

はっきり見えない透の想いは一番深くに在る。

どろどろに泥濘んだ肉壁が透のを離さないのが答えだと感じて欲しい。

「アッ…ンン…や、あぁ…も、ゃっ…」

「もうイクの?」

覗き込んだ透の瞳が優しくて、この表情は私だけのものだと何の根拠もなくただそう感じた。
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