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Vesica Pisces
第7章 太陽は静寂を掴む
その手を取ってもいい?

勇気をだすから。

今すぐに。

✳︎ ✳︎ ✳︎

『あけましておめでとうございます』

参拝をして、おみくじの列に加わった途端思い出したことを口にした。

「このタイミングで?」

ぶっと吹き出しながら笑った透はちゃんと新年の挨拶を返してくれた。

ざらざらと振って出て来た棒の番号でおみくじを受け取る。

『…き、凶…』

顔を逸らして笑いを堪える透。

まさかの凶に動揺してなかなか木に結べずにいると、背後から伸びて来た透の手が器用に結ぶ。

「何食べる?花より団子だろ?」

透の後を追いかけて、甘酒を手にした。

じんわりと沁み渡る甘酒の温かさに、思わず笑顔を零す。

「単純なヤツ」

りんご飴を下げて焼きそばを頬張る。

射的で透に取ってもらったくまのぬいぐるみを抱きながら、心底楽しそうに夜店を満喫していた。

不意に鞄のポケットで震えたスマホを取り出すと、未知からのおめでとうメールだった。

他にも和可菜やアル、万里からも来ていた。

「嘉登、なんだって?」

メールを返すために人波を外れて、手頃な縁石に座った。

『今日…私だけで良かったんですか?』

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