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禁煙チュウ
第14章 臨時休業
「うん?」
「ふふ、なんか宮田さんお父さんみたい」
「え~、父親かぁ……」
「……甘えたくなります」
「あらぁ……やっぱ一緒に入る?」
とん、と優しくバスルーム前の床に下ろされる。

わたしを覗き込む目が優しくて、思わずはいと言ってしまいそうになるけど……。
「とりあえず、一人でお願いします」
ふっ、と宮田さんが笑う。
「はいどうぞ」
促されて中に入る。

「なんか適当に飯作っとくから、ごゆっくり」
そう言って宮田さんの足音が遠ざかる。
もうちょっと慣れたら、一緒にお風呂もいいかな。
ふふ、と頬が緩んだ。

またわたしは一人でちょっと照れながら、服を脱いで湯船にお湯をためた。
全身洗って湯船につかるとお湯に肌が溶けるような心地よさを感じた。

自分で自分の体を見下ろす。
全部、見られちゃったんだな。
昨日までとは何にも変わらないように見えるけど、しっかりと宮田さんの肌の感触は残っていて。
まだ少し痛みもあって。

はじめてが宮田さんでわたしは本当に嬉しい。
お風呂から上がったらそう言おう。
宮田さんが触った体を撫でながら思った。
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