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第62章 彼女と私

「朱美さんって怖い」


怖くて結構！


茶化すような話し方に苛立ちを隠せなかった。


「あなたは一体何がしたいの？」


私は彼女の行動が理解出来なかった。


「そりゃ、私の好きな人だから前みたいに一緒に暮らして愛し合いたいんです」


『愛し合う』の言葉に私は正直かなり嫉妬したがそれを押し殺した。


「理人に愛されたいのに騙したり、ストーカーみたいにしつこくして苦しめるのは、愛とは言わない。

あなたは自分が欲しいモノが手に入らないから、駄々をこねているだけよ。

あなたが愛してるのは自分だけよ」


一気に言い返してやって、ちょっとスッキリした。