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恋はいつでも平行線【完結】
第3章 *三*
 大学を卒業して、二年。
 就職して、お金が溜まるまでは、敬人伯父さんの持ち家に居候しながら会社に通う、というのも考えた。
 就職活動をして、内定がもらえなかったわけじゃなかったのだけど、結局、今の状況を選択したのは、この役目はわたしにしかできなかったから、というのが一番の理由だ。

 ……とはいえ。
 実際に生活してみると、これはこれで結構しんどい。

 寝起きに毎日、自慰をしなければいけないってのも、慣れたとはいえ、地味につらい。
 お皿に取った成果物を眺めながら作業をしていると、いいのかな……という疑問が毎回浮かんでくる。

 それはいわば、自分との戦いではあるし、そう思うたびに自分を説得させなければならないってのは、想像していなかった出来事だ。
 あまりにも疑問に思うと、実家の祖母に電話をかけて話を聞いてもらうのだけど……。

 いや、それよりも今はそんなことを考えている場合ではなくて!
 目の前に迫っている臣哉を、どうにかしなければならなかった。

「え……と、これはその……。神田家に伝わる秘伝でして……」

 秘伝だなんて言っているけれど、そんなたいそうなものではない……と思う。

 そもそも神田家は、古くから伝わる造り酒屋だ。
 というのは実は表向きで、本業は巫女だというのだ。
 巫女ってのが職業なのかどうかはともかくとして、それを営むためにお神酒が必要で、自分のところでお酒を造っていたら評判になり、ついでで造り酒屋をやっているのだ。

「おまえの実家って、造り酒屋じゃなかったか?」
「いや、そうなんだけど、それは本業の副産物で……」
「本業?」

 いろいろと面倒で、実家は造り酒屋をやっていると言っている。間違いではないから嘘をついているわけではないんだけど、すべてを語ってはいない。
 だけど、実は巫女やってます、なんて大っぴらに言えるようなことでもないというのは実家にいるころから嫌というほど知っているので、あえて口外することを避けてきた。
 だけど今はそうも言っていられない。

「うちは巫女の家系で、お酒が必要で作っていて、ついでだからって造り酒屋を営んでるのよ……」

 わたしの説明に、臣哉はどう思ったのかわからないけれど、切れ長のたれ目を細め、わたしをじっと見た。

「あぁ、それで、秋祭りの時期になったら実家に帰ってるのか」
「……そうよ」
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