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恋はいつでも平行線【完結】
第4章 *四*
 なんたって、人からされるのは初めてで、だれに対しても同じようにわたしの身体が反応するのかはわからない。
 小さな快感を拾う癖のせいで、臣哉から与えられる熱はすぐに気持ちがよいと感じてしまい、今から感じていないと自分の身体に言い聞かせても、すでに手遅れだった。
 それならば、せめて声を出さないようにしようと唇を噛みしめた。

 唇を噛みしめたら身体が強ばったからか、ぬるりと指が引き抜かれた。
 わたしの反応に嫌がっていることに気がついて、それであきらめてくれた……のかな。

「二本、入りそうだな」
「……え」

 その言葉で、臣哉にはデリカシーさがないことを思い出した。
 しかもやめるどころか、入口をまたもや探るように撫でまわされた。
 ナカから滲み出した愛液が、敏感な部分を守ってくれているのがわかる。ぬるぬるとした粘膜を臣哉の指先が思いもよらないやさしさで撫でられて、嫌でも息が上がった。

「ん……ぁぁっ」
「おまえのこと、全然好みじゃないのに、そんな反応されたら、マジでおさまるもんもおさまらないんだけど」
「……っ、人の、せいに、しない、でよっ!」

 ぐにゅぐにゅと敏感な部分をまさぐられていると、とにかく、相手が臣哉であっても、身体は素直に反応を示す。
 臣哉はあおるなというけれど、あおっているのはそちらじゃないの!
 いっつもいっつも、人のせいにしてっ!
 そう思うと腹が立ってきたのだけど、臣哉の指のせいで、腹が立つ気持ちは、快楽に塗りつぶされていく。

「ぁ……はぁ、んっ」

 つぷり……と音を立てて指が沈み込んだような感覚があった。

「あ……っ」
「オレの指、二本も飲み込んだ」
「…………っ!」

 先ほどより、今回は二本だからなのか、指が奥に沈み込んでいくのが、よくわかる。
 一本でも異物感がすごかったのに、二本ともなると、お腹のナカから押し広げられたような感覚が強い。
 臣哉の指はゆっくりと、回転をさせるようにナカに入れ込まれ、一番奥だと思われる場所をつつかれた。

「────っ!」

 臣哉の指は、わたしのナカのイイトコロに当たったようで、そのせいで、腰が大きく跳ねた。
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