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第4章 ギックリ腰

「失礼ですが…」
「はい？」
「良子さんは、再婚とか考えた事は？」
「ないですね。主人を亡くしてから、里美の幸せだけを願ってここまで来ましたから。慶一さんは？」

久し振りだった。佳代子以外の女に、名前で呼ばれたのは…。

「俺は、楽したい人間だから。涼太が、小さい時は、考えてましたね。今は、孫でも生まれたら、早く隠居したいですね。」
「そうですねぇ。」

それは、極自然だった…

肩が触れ、良子さんの顔が近くにあって…

ンッ…ンンッ…ンゥッ…

キスをした…

外では、小学校帰りの元気な子供の声がした。