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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第8章 NASAの敏腕女史2-勧誘は危険と隣合わせ



「・・参ったね…
美紀の方が、私以上に私の事を良く知っている」


「私は事実を言っただけ…」


紀永は、ちゃんとぁたしを見て、少し屈んでぁたしをしっかり抱き締めて……



「美紀の言う通りだよ…
会長になる前から、安定化させようと必死だった、確かに目的を忘れるくらい、仕事に没頭していた…
安定した今だから、こう余計な考えが出るのかも知れない……
それに‥美紀にまた会えなくなる、少しの寂しさかな??」


「・・紀永………」


「私だとて普通の人間、ただの男だ…
そんな気持ちを持っていても、不思議じゃ無いんだよ」


「それは十分に分かっているから…
私だって毎日忙しいけど、ふと時間が開いたら、紀永の事ばかり考えてしまうし…」


だから、ぁたしは暇を作りたく無かったのかも知れない…
紀永に会えない寂しさに、押し潰されそうになるから。


ぁたしの心が紀永を求める…


紀永の心がぁたしを求める…


それは仕方無い事…
お互いに愛し合っているんだから、どうしても求めてしまう。


だけど、それを我慢しても、やらなきゃいけない事ってあると思う。


そう、今のぁたしみたいに、紀永と離れてまで、必死に社会に出ようとしているように…



「・・今日のところは、美紀の方が一枚上手だ」


「昼間の紀永程じゃ…
私が紀永に追い付けるようになるなんて、まだまだ先の話だもん……
ね?"お父さん"??
くすくす・・」


「・・・・・
美紀……
それだけは、本当に勘弁して欲しい・・・・・」


口に手を当てて、先ほどとは別の困り顔…
"お父さん"だけは、本当に嫌みたい、ぁたしもだけどね。


紀永との米国最後の夜は、こんな‥たわいもないお喋りで終わっちゃった。


"お父さん"発言が、かなり効いてしまった‥らしい・・・


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