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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第11章 早乙女会長のお嬢様



本当は今する話じゃ無いのは分かってる…
米国絡みで、話がそこまで飛んだだけ‥少しだけ時間はあるんだから。



「・・ごめんなさい…
この話より明日の方が大切だよね」


「今すぐ、どうこうという話では無いからね…
明日‥か……」


まだ天井を見たままの紀永を置いて、ぁたしは窓の方へと歩く…
客船最後尾で窓は広いんだけど、夜で航海中‥何も見える訳も無く、暗闇の海を眺めているだけ。



「紀永…
パーティーに何かあるの?
朔夜叔父様まで巻き込んでまで、私をガードするって少しおかしいと思う」


「・・・・・」


「・・・紀永??」


「・・・
すっかり感が働くようになったね美紀は…」


やっと身を起こして、紀永はぁたしの方に振り返った…
でも、その顔は冴えない。



「・・かなり招待客を絞ったが、早乙女と縁続きになろうと、躍起な連中も多少ながら混じっているんだ」


「それは……」


「外戚筋からだったり、政府関係からとか、向こうも使える伝手を最大限に使って、パーティーの招待枠を確保して来た…
流石にそうなると、こちら側から止められ無い、残る手段は美紀を1人にさせない事‥‥伊織でも叔父でも、男性が常に張り付いていれば、向こうも手を出しにくい」


「そこまでするんだ、早乙女の名が欲しい為に…
入り込んだ相手は分かるの紀永??」


「ある程度は把握しているが全てでは無い…
美紀、絶対に単独行動はしないように‥2人共居なかったら私の側でも良いから、1人にだけはならないで欲しい」


「分かった…
紀永がそこまで言うんだもの、絶対に守るよ」


「ああ・・・」


それでも何か考えている感じ‥そんなに不味い相手??



「・・・紀永……」


ソファーの後ろから、紀永の首に腕を絡め…
ぁたしが出来る事って、これくらいしか無い。


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