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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー



「櫻井そっちは?」


「後2個かな?
そういう黒崎は??」


「俺はとっくに終わってる」


「ははは…
やっぱり黒崎かぁ…」


俺は黒崎竜也、クラスター本社秘書課勤務、ついでに隣は同僚の櫻井匠。


何をしているかって?


今日はクラスター社‥と言うより、早乙女会長のご令嬢の御披露目パーティーのスタッフ…
という名目だが、本当のところは招待客の監視が、俺達本社秘書課に回って来た仕事。


パーティー会場に入る為に、この客船のクルーの制服を着て、ボーイ仕事のオマケ付き…
本格的にパーティーが始まる前に、料理を次々と運んでいたという訳。



「はぁ‥終わった…」


既に櫻井は、この事前準備でお疲れ…
本来、秘書が仕事だから、あまり肉体労働に向かないのは分かるが、体力無さ過ぎだぞ櫻井?



「後は飲み物を持って歩いていれば良い…
・・それにしても見事に集まったな」


「俺達でも知ってる、大会社の社長クラスが沢山だよね…
流石会長だなぁ‥こんな大物ばかりを簡単に呼べるんだから」


トレイに飲み物を乗せ、招待客の間を歩く…
逆に言えば、目端が効く秘書の仕事から言えば丁度良いのかも知れない、客の態度に素早く対応出来るから。



「でもさ、今回何かあったら主任じゃ無く葉山さんに連絡って言われなかった?」


「ああ、俺もそれが気になっていた…
普段、早乙女邸から出ない葉山さんが統括だなんて、主任は会長に付いているのか?」


「主任‥見えないと言うか居ない…」


「そうだな…
やっぱり会長と一緒か??」


主任とは、会長の第1秘書遠藤主任の事…
第1秘書と共に、本社では主任‥秘書課統括部長職‥俺が一番憧れている人物が遠藤主任だ。


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