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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー



(・・・
全く‥直ぐにこれだ…
本当に表舞台は面倒極まりない)


私に近付いて来た1人の女性…
知って近付いたのか、たまたまの偶然か……



「・・どちらでも・・・」


素っ気ない態度を取っても、諦める事を知らず、果てには私に身体をくっ付ける真似をし……


その程度の事で、どうにかなる私でも無い…
逆に嫌悪感さえ感じる。



「こんな退屈なパーティー抜け出さない?」


退屈か…
このような女性に取っては、退屈なパーティーなのだろう、男を簡単に誘う女には……



「・・退屈かね?」


話を聞けば早乙女の外戚、それも香港を起点に事業を拡大させている劉氏の娘‥‥こんな自意識過剰な娘だったとは・・


同じIT産業として、劉氏とは社を通して繋がりがある、勿論早乙女の外戚という事も把握済み。


ただし、仕事上の繋がりだけで、この娘‥愛鈴の詳細までは知らなかった。



「私の方は、貴方を気に入ったもの………


勝手に思え‥‥
そう腹の内で思った時、あろうことか、劉氏の娘が私に口付けた!



「・・・っ!!」


「くすっ…」


この女はっ!


そう思って前を見たら、目に飛び込んで来たのは・・・・・私達の前で動揺している美紀の姿!?



「その・・・ごめんなさい‥‥」


震える声で一言だけ言い、美紀は後ろを向いて走り出してしまう・・・



(しまった!!)


どう考えても、良く見られなかったのは確か…
美紀はそのまま‥‥会場の外に!?



「くすっ…
お人形様には刺激が強かったかしら??」


軽くはぐらかしていたが、いい加減我慢の限界だっ!


それに、会場から出た美紀を追わなくては不味い・・



「・・・
離して貰おう……」


抱き付いていた劉氏の娘を無理やり離し、これ以上無い冷たい目線で彼女を見下ろす。


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