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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第5章 困った(?)私生活



「・・ねえ‥紀永・・」


「ん?」


穏やかな行為が終わった後、ベッドに半身起こし、前に美紀を置いて後ろから抱き締めている・・



「あのね…
日本に戻って来たら、1つだけ‥お願い聞いて欲しいの……」


「お願い??」


美紀の方は、私の指にあるチェーンを自分の指に絡めて遊んでいる。



「うん‥1つだけだから……」


「どんなお願い??」


「んー
日本に戻って来れるまで秘密」


「気になるね…」


美紀が私にお願いなぞ、本当に珍しい…
あまり望む事をしない美紀だから。



「今は秘密…
でも1つだけ‥一度で良いの…
戻って来れたら聞いてくれる??」


「・・・
良いよ‥美紀のお願いだからね」


何の願いかは分からないが、こう‥思い詰めているように聞こえるのは確か。


ならば、出来る限り私は聞いてあげたいと思う。



「約束…
絶対だよ紀永?」


「ああ…
他ならぬ美紀の願いだからね」


「絶対に……」


くるっと振り向いて、私に抱き付いてしまう。



「後で‥嫌って言わないでね………」


「・・分かった・・」


「絶対‥だよ………」


思い詰めているような、決意のような言葉に、私は頷いた・・


どんな願いであれ、美紀が望むのならば‥と……


美紀は、それ以上言葉にしなかった…
不思議な程の儚い約束‥その時私はそう思った・・・・・



―――――――



「ふぅ・・・」


つい思い出してしまった、このペアリンクのせいか、私の心のせいか??


「もう、こんな時間か…」


随分思いに耽っていたものだ。


椅子から立ち上がり、仕事の為に着替えに向かう‥そう、変わらない日々の為に………


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