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ランジェリー騎士団
第1章 フェレリー・バローミュール

「乳当てに綿詰めてる暇があったら、金詰めとけよ、このトンマ! そうすりゃ、俺はわざわざ言いにくいことを口にしなくても済むだろうが……そうだ、次からはそうしろ。陳列してるブラに警護料を詰めておくんだ、中から出して勝手に持っていくからよ」
……できるわけがない。
「そ、そんな無茶な! 困ります……!」
「商人風情が一丁前に困ったなどと利いた風を……!」
理不尽極まりない物言いで、ワコルがハロンの首を下着でギリギリと締め上げる。
「あがっ! 痛いっ……イタタタタッ……! やめてくださいっ!」
と、そのとき――
「どうかしましたか?」
穏やかな女の声がした。
女にしては少し低い、しかしそれでいて明瞭な、張りのある声。
「フェレリー様!」
そう叫んで、ハロンが泣きそうだった顔を輝かせる。

