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第2章 その、馴れ初め

セックス友達のルール第一条は「恋に落ちないこと」、だとするなら、既にこの時点でぼくはルールを破っていたのかもしれない。
でもよく考えてみれば、恋愛抜きでセックスしたいのなら、風俗に行けばいいだけの話だ。
どんなフェティッシュな趣味も、説明なしで受け入れてもらえる。でも、個人的にはそういう即物的なセックスにはあまり興味が持てない。もちろん男子として、いつかはプロのすごい技で天国に連れて行ってほしいなーと思うことはあるけど、恥ずかしながらいまだに風俗童貞だ。
だけど、こうして、自由な大人の男女として出会い、羞恥心を超えて性的な趣味を告白すれば、結局心の深いところでつながらざるを得ない。
恋愛抜きで、シンプルにセックスを愉しむ、というのは実は机上の空論なのかもしれませんね。
葵さんを失って何年か経ったいまでは、そんな風に感じることがあります。
あぁ、スケベ話を書くつもりが、随分脱線してしまいました。。