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第1章 ぷろろーぐ

うちのパパは、大工職人だった。
お酒が大好きなパパは、よく仕事先の人を招いては家で呑んでいた。

「なぁ、まだいいじゃねーか！」
「いや、もう９時ですよ。俺、明日、彼女とデートなんですよぉ！！」
「ほら、土屋さんも、こう言ってるし。」

ぶつぶつ言ってたパパをママが、宥めて土屋のおじさんは帰って行った。

パシーンッ…

「佳奈、お前さっき土屋の肩に触れただろう。」

パパに頬を叩かれたママは、俯いた。

「…。」
「なんだ、お前。アイツと出来てんのか？！」
「…。」

パシーンッ…

ビクッ！！

「パパ？」
「おっ？！奈緒。お前なんでこんな時間まで起きてるんだ？ダメじゃないか！早く寝なきゃ！！」
「ママ、泣いちゃうよ？」
「いいんだよ。他所の男に色目つけやがったんだから。」

バタンッ…