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ただ、口づけに愛を込めて
第1章 まだ、私達は
「あっ…は…あっ…ああっ」
自分の声が、自分のものではないみたいで。

声を出さないように口にあてた手を、とられて。

あっ…あ…んっ

粒を弾かれて。

強引な指。すぐ挿れたがるのは、多分若さもあるだろう。

はっ…ああ…

「ココか?」
いつもより興奮気味の低音が耳をくすぐる。

探っていた指が私の中に少し沈んで、ちょっと曲がる。
粘着性の音が、否応なく耳に入ってくる。
長い指の形がはっきり分かる。
恥ずかしさに耐えられなくなった足が閉じようとするけれど、彼はそれを許さない。

少しずつ入ってくる。初めての異物感にどうしようもなく、恥ずかしい。
全部入った…

「すごい…狭い」
驚いた声がする。そして、何かが内太腿に当たった。
熱い…

「恥っ…ずかしい…から、言わな…あっ」

不意打ちで潰される、蕾。そのまま捏ねられて。
息を止めて、震える。

「ねえ、もう挿れてもいい?」
彼のモノが襞にあたって、存在を主張する。
普段のふざけたような声ではなく、どこか追い詰められたような、切羽詰まった声が、逆に私を追い詰める。

早く挿れてほしい。そんな淫らな欲求を口に出せない。
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