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好きより先に、キスをして…
第3章 みさ と みさ
「ただい…」

あっ、この間と同じ靴が。美紗さん?

階段を昇って、ドアをノックしようとしたら…

あっ、だめ…

いや…

あっ…

えっ?!何をしてるの?

ドアの隙間から、美紗さんの声が聞こえてきた。

私は、足音を立てずに、静かに階段を下り、玄関で大きな声で、

「ただいまぁ!」

と言って、わざとらしく階段を昇り、部屋に入った。

なに?何をしてるの?SEXをしてるの?その経験のない私は、前に読んだ雑誌の記事を思い出した。

お兄ちゃんの部屋のドアが開いて、階段を降りる音がする。

出てって!早く、出てって!

「じゃ、またメールするね。」

「あぁっ。」

玄関が閉まって、階段を昇る音。

コンコン…

「美咲?怒ってる?」

「別に。怒ってなんかない!」
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