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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第6章 『仲間』
 もしもこんな時間をたくさん持てて友達といえるような存在がいてくれれば痴漢なんてしなくてもすむようになるんじゃないのか。
 実際『パンツァーカイル』の仕事に夢中になっている時には痴漢をしに行こうなんて考えもしないことが多い。今までは暇さえあればそればっかり考えてそのためだけに外に出ていたというのに。

「あんなことになっても楽しかった?」
「あんなこと?」
「シーカとハルナに挟まれて」

 あう、と僕の口から情けない声が漏れる。

「み、見てたんですか?」
「うん」

 心なしか悪戯っ子のような響きを帯びるイズミさんの声。

「よく何もしないで我慢したね。偉いよ」
「あの…はあ…」
「部屋も貸してくれたし、ここがこんなになっちゃってるし」

 そっちも気付かれてた。イズミさんは超能力者か何かか?
 真面目に言えばそういう洞察力こそバンドをまとめるリーダーの資質、ということなのかもしれないけど。

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