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君を好きにならない
第7章 攻められました
翌日の夕方
真琴からLINEが届いた
今日の夜には
戻ってくるらしい
聞きたいことや
心配なことは
色々あるが
とにかく戻ってくると分かって
俺はホッとした
今日は
よく眠れそうだな
そんなことを思いながら
早めに仕事を切り上げ
俺はマンションへと向かった
せっかく早く帰ってきたんだ
久しぶりに
麻婆豆腐でも作ってやるか
俺は
マンション近くのスーパーで
買い出しを済ませ歩いていると
見覚えのある男が
目に入った
マサシ?
「あ、司さん!」
俺に気付いたのか
マサシは俺に駆け寄り
スーパーの袋に目をやった
「目黒って言ってたけど
家、この辺なんですか?」
「あぁ、まぁな。
お前どうしたんだよ」
「職場、この辺なんです。
びっくりしました!」
そ、そうか…
ちょっとめんどくせーな
「じゃあ仕事帰りか。
お疲れさん、じゃあな」
「ま、待って下さい」
マサシが
俺の腕を掴んだ
おれの両手はふさがっていて
その手を振り払うことができない
「なんだよ、急いでるんだ」
「真琴さんが…待ってるんですか?」
「関係ねーだろ。
早くはなせ」
「どうしてですか?」
「は?」
「あの時…
初めてあった時
どうしてあのまま
俺を連れてってくれなかったんですか?
司さん…
猫じゃねーのに…」
「わかんねー」
「え?」
「酔っててあんま
覚えてねーんだ。
悪かったな。
忘れてくれ」
「そんな…
そんなに
真琴さんがいいんですか?」
「なぁ
言ったよな、俺。
しつこいヤツは…」
そこまで言うと
マサシは手を離した
「…すみません。
今日は
帰ります」