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君を好きにならない
第7章 攻められました

「仕事だ仕事。
飲みたくなくても
色々あんだ、大人は。

だから
そんなの気にすることねーし

だいたいな
お前が居なくなったら
俺が困るんだから」


「えっ?」


困るという言葉に反応し
真琴は
顔を上げて俺を見つめた


よし、真琴のツボはこれだな!


「お前は
洗濯や食器洗いやってくれるし
それに」



「うん」



「やっぱ
ひとりで食う飯は
うまくねーだろ?

お前と食べんのは
楽しいんだよ」


「ほんとに?」


「あぁ、ほんとだ。
一緒に酒飲むのもな
だから…」


ずっとここに
居てほしい

帰るなよ


真琴



「だから?」


「お前が嫌じゃないなら
居ればいい」


好きなんだよ、真琴


「小説書き上げるまででも?」



「あぁ」


書き上げてからも

ずっと



「……よかった…

向井さん
ありがとうございます。

向井さんが
言ってくれたこと
そのまま
友達に伝えます。

ちゃんと
どうなったか
報告しろって
言われてるから」


俺もオネェに報告しねーと


「いい友達だな」



「はい。

僕は
ほんとに頼りないから
みんな心配してくれてるんです」


そうか…


俺は
そんな友達のことを
悪者にして
変なこと想像してたことを
反省しながら


真琴が 持っているビールを取り上げて
飲み干した


「あっ…僕の…」
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