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君を好きにならない
第12章 好きにならない
翌朝




カチャ…



俺は
朝早く帰宅し
寝てる真琴を
起こさないよう
静かに玄関のドアを開けた


そして
足音を立てないように
寝室の前を通り過ぎて
リビングに入った


「あ、お帰りなさい」


「え、お前、徹夜?」


真琴は
いつものように
ブランケットを膝にかけて
パソコンの前に
座っていた


「まぁ…そんなとこです」


「筆が止まったのか?」


「神が降臨しなくて(苦笑)」
朝帰りなんて珍しいですね」


「そうだな」


別にやましい事がある訳でもないが
なんとなく
言葉が出てこなくて
短い返事になってしまった


「これから寝ますか?」


「あー…どうすっかな…
とりあえずシャワー浴びてくるわ」


「あ、じゃあ後で
もし、寝ないなら
チェックしてもらえますか?」


そう言いながら
真琴は
パソコンを指差した


「あぁ、わかった」


筆が止まったからか
なんとなく元気のない真琴が
気になりながら
俺は風呂場に向かった


珍しいな

テーブルの上に
缶ビールが置いてあった


仕事が終わらないと
いつもは
飲まないのに
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