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君を好きにならない
第12章 好きにならない

それからしばらく
寝顔を見ていたが
真琴は全く起きる様子がない

このままじゃ
風邪ひくな・・


「真琴・・真琴・・」

俺は
真琴を起こして
寝室に連れていくことにした


「ん・・あ・・僕・・」


「こんなとこじゃ
風邪ひくから
あっちでちゃんと寝ろ」


「あ、いや、もう起きるから・・」


真琴は
眠そうな目を
こすりながら
身体を起こした


「何言ってんだよ。
寝てないのに書けるわけねーだろ?
とりあえずしっかり寝ろ」


「大丈夫、ほんとに・・」


「大丈夫じゃねーだろ!
起きなくていいから
すぐ寝室行け」


「え、でも・・僕」


「そんなにクマつくって
毎日ちゃんと食ってんのか?
しっかり食えって言ってるだろ?
最初にお前に教えたことじゃねーか。
まだ締め切りまで時間はあるんだから
ちゃんと食って
しっかり寝ろ!」




「・・ごめんなさい・・」



シュンとした真琴は
今にも泣きそうな顔で
ゆっくりと立ち上がり
いつもより一層背中を丸めて
トボトボと
寝室へと向かった


ちょっと・・言い過ぎたかな



せめて

褒めてやればよかった



お前の小説をチェックしたら

訳ありな男の心情が
痛いほど伝わって


泣いてしまったと。



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