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第1章 優等生卒業の誘惑

「はぁ～」
ちょっとオシャレなレストランみたいな女子大の学生食堂で、百合川美咲はため息をついた。
家から通える女子大への進学を希望する両親をなんとか説得して念願のひとり暮らしを実現した美咲は「大学に入ったら、優等生から卒業する」と意気込んでいた。

でも現実は・・・。

もうすぐ一年経つというのに、高校時代よりも自由時間が増えただけで、結局優等生のまま。
チャンスがなかった訳じゃない。
サークルの仲間と参加した合コンで男性から口説かれたこともある。
でもいざとなると尻込みしてしまい、どうしても殻を破れない。
そんなだから２０歳へのカウントダウンが始まっているのに、いまだに処女も卒業できていない。