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セカンドラブ
第5章 ラ
そのまま、記憶が戻らないままに5年後の私の生活を続けているけど。
主任の忙しさにビックリだ。

5年前だってあんなに忙しかったんだから
係長になってさらに忙しいのは想像がついたけど。
実際は私が想像するよりはるかに忙しくて。

会社ではあんなにしっかりしてクールな主任なのに
家事は一切できないのも判明した。

まず、食事に執着しない。
台所を片付けていて、お弁当箱が出てきたので
聞いてみると、毎日お弁当を持って行っていたらしい。

もっとよく聞くと、お弁当を持っていかないと昼食を抜く。
それを心配した5年後の私が毎日お弁当を作っていたに違いない。

翌日から作るようにしたら、綺麗に食べてくれて
帰ってくるとすぐに
「ご馳走さま。今日も美味しかったよ」
と、頬に触れるか触れないかのキスをする。

段々と、スキンシップが増えてきて。
私もそれが自然だと思えるようになってきた。

主任は・・・
今の私にキスをしているのか
5年後の私にキスをしているのか。

部屋の掃除も記憶は忘れても身体が覚えていて
あまり日常で困ることはない。

毎日の帰るコールも、私が寝ないで待っている日が続いたので
いつの間にか復活した。

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