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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第9章 痛手と餓え



「では急用が出来たと、後日改めてと言う事でキャンセルしてくれ…
流石に今日は動けそうに無い……」


『分かりました、ですが大丈夫ですか?』


「身体が怠いだけだ、明日には治っているよ…
すまないが、今日のところは葉山に預ける、本当に急用の時だけ連絡して欲しい」


『はい、くれぐれも安静にしていて下さい』


「分かってるよ…」


これで事務所と葉山の方は良い、もう1つは…



『おぃ!
大丈夫かっ!?』


朔夜叔父の方・・



「ある種地獄を見たかな?
流石に二度は勘弁して欲しい…」


『だから病院にと言っただろうがっ!』


「まあ‥意地かな?」


『・・意地でどうにかなるなら苦労はしないぞ紀永?』


「確かに‥あれは拷問だね‥…まだ身体が怠い」


『お前まさか‥‥耐えたのか??』


朔夜叔父の言葉には、驚きが混じっているのだが…
さて、無視するべきか?



「他に方法でも?
ああ、自分でという方向性は無しで‥流石にプライドが許さないよ、負けたようでね」


『本当に男かよ…』


「幾ら叔父でも、それは失礼かと…
これでも普通の成人男性ですよ」


『聖人君子の間違いじゃないのか?
そもそも女の話すら聞かん…』


「人並みです…」


言うに事欠いて…
からかいの連絡なら、御免被りたい。



「流石に今日は休みますよ…
怠くて身体を動かすのも辛いんで……」


『はぁぁ…
そこまで耐えるか普通…
まあ良い、大人しく寝てろっ』


取り急ぎ必要な場所だけには連絡を入れて、私はまたベッドに転がる…
今日1日は動けそうに無い・・



「随分前に過ぎて動けない事はあったが、耐えて動けないとは・・・」


どちらも過ぎればだ・・


この1件の痛い思いから、パーティーとか女が絡む場合は、食べ物飲み物を、一切手を付けなくなる事に…


こう何度も女の策にハマって、痛い思いをするのは勘弁…
それだけは、強烈に身に染みて覚える事になった・・・・・


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