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第3章 発端と理由

「何があっても許す気は無い！」


「・・・・・っ！！」


これで何度目だ？
祖父とこの話をしたのは？？


早乙女グループ‥‥いや、早乙女一族の長である祖父烈…
その祖父に何度も、産まれて直ぐ引き離された娘の認知許可を求めて来た。


だが、一度決定した事は覆る事が無く２年も過ぎ、私はなすすべ無く、またこうして祖父‥早乙女会長と対峙している。



「紀永…
どうしても叶えたかったら、のし上がる事だ…
誰からも文句が出ない立場になれば、お前の我も通る‥‥だが、今のままでは負け犬の遠吠え、１プログラマーのお前ではな」


「・・・
分かりました、私は本宅を出ます…
１人で‥私１人でクラスター社で何処までのし上がれるか、会長はそこで見ていればいい！」


これが、私が早乙女本宅を出る事になった理由…


既に母を病気で亡くし、更に生来丈夫とは言えない父…


父の方は、私が本宅を出る事に反対のようだったが、会長との売り言葉に買い言葉…
私は本社転属と共に、本社近くのマンションの方に移った。



あれから２年‥１８才の出来事・・・




１６才から、クラスター系の子会社に高校に通いながら在籍し、大学も短期を選び単位ギリギリで出席しながら、子会社から本社への転属。


システム課の社内プログラム部に配属され、本当に１社員からのスタート。


それは別に構わない、早乙女の内孫と扱われるより、周りの目があっても、１からのし上がる方が後々有利に働く。


それに‥何時までもシステム課に居るつもりも無い…
短期大学卒業までの腰掛け、その程度しか思ってはいない私は。


目標はもっと上、祖父を追い落とす程に強く‥実力と実績を作る事…


私の悲願の為に・・・


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