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その声に犯される。
第1章 ひとりあそび
制服に着替えると、寝癖でふわっと癖がついてしまった髪をアイロンでまっすぐに整える。
パパッと軽く化粧を終えると、急ぐように階段を駆け下りた。


下には、お母さんが朝食をとっている最中だった。

私は決まったいつも通りの席に座り、牛乳が入ったコーヒーを一口飲む。


「あれ、あには?」

いつもはいるはずの姿が見えないことに気がついた。

「ああ、康平?」

お母さんの口から出た名前に、私は頷いた。


私には3歳年上の鳥羽康平という兄がいる。大学2年生だ。
まだ実家暮らしをしている兄は、7時半なら普段は一緒に朝食を食べるのだが、今日はいないみたいだ。


今日は講義午後からって言ってた気するんだけどなー⋯


「友達のところに行くって言ってもうとっくに出てったわよ」
「友達? あに友達いんのね」

「あんたお兄ちゃん馬鹿にしすぎでしょ。いるでしょ、1人2人くらい、大学生なんだから」
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