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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第12章 過保護な彼氏

「どうせ辞めないって言うんだろ?」
「辞めるわよ」

ホントに?もう決まったの?

ええ…………

なんだよ、心配して損した。
「でもね…………」え?

そう言ったまま俺の顔をじっと見る洋子さんに…
……嫌な予感。

「えっと、来年発売の特集があって…それが終わるまでは仕事しなきゃいけなくて…」

「……ハァ~///」やっぱりじゃん。
言いにくそうにしてるけど…
要するにその間、葉瑠に手伝ってほしいって事なんだろ?

人が足りないうえに洋子さんが辞めるって言い出したから会社は大変なんだろうとは思うけど。

それが終わるまでっていつなんだよ。

「いつまでなの?」

それがハッキリとは─
最低でも今年いっぱいは掛かるかな──

はあ?──

「鏡也君…お願い!最後の仕事なの……」


ほら俺の思った通りだ。
洋子さんが簡単に辞めれるわけないんだよ。

あのまま求人募集してればとっくに見つかってた筈なのに!

「ほんとごめんね」

言いたいことは分かったけど
葉瑠に一応聞いてみないと…………

「ウフフ」
ん?なにその笑い、まさか──

「葉瑠ちゃんはやってくれるって」
はあ~!なんで先に葉瑠に聞くかな~。

葉瑠だって…
俺に聞かずに返事しちゃうし……

「あっそうですか」

───///
ガチャン──

「ただいま~」
「お帰り」
玄関を開けると葉瑠がリビングから出迎えに来てくれた。
「あの、鏡也君…聞いた?洋子さんに……」
「聞いたよ」

俺は葉瑠の手を取ってソファへと座らせた………

まずはひと呼吸。
カバンを置いてネクタイを緩め葉瑠の隣に腰かけた。

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