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その唇に愛を
第2章 ▽ きっかけ



体や首を動かしてた私が急に一点を見つめる私に後ろの彩香も気付く。


「美紅、どこ見てんの??」


「あー、あの黒板前の集団の中にいる人…茶髪の。」


彩香もすぐに気づく。



「あーあの人かっこいいよね、立石純くんっていうらしいよ。」


なんで知ってんの、と聞くと


「ユカが教えてくれたんだ〜」と答えた。
ユカとは私たちと同じ中学で女子バスケ部に所属してた子だ。


ユカからの情報によると、立石純くんはバスケがとてもうまくて県の選抜チームに選ばれるほどらしい。

そんなにも上手い彼だが、強豪バスケ部がある私立の推薦を断りここに受かったという噂はバスケをやってた人の間では有名らしかった。










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