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イタズラな満月(フルムーン)
第14章 10th moon…涙
そういうと、ユトは軽く額に口付けた。

「ユ…ト……ッ」
「アリスは久我が好きなの解ってる。オレが想うのもいけないことも解ってる……言うつもりもなかった。だけど…」
「ユト…あの……」
「あと、一週間くらい…満月までの時間…想わせて……」
「……ッ」
「元カノの存在知らされて…その日にすぐ告られてなんて…軽いって思うだろ…だけど」

そう言い掛けたユト。吐き出しかけた言葉が止まらなくなってきている中、そんな相手の首に、腕を回した雅。

「私…蘇れなくて良いよ…それより……他に願い事出来た…」
「アリス?」
「ユトの側にいたい…気付くの遅かったけど…それでも…今からでも遅くないかな…」
「…ッッ」

そう話す二人の会話をジェーナとヌエバは聞いている。その場をすっと離れようとしたヌエバをジェーナは呼び止めた。
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