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第15章 11th moon…光

そういいながらふと気付くと雅に背を向けてしまったユトが居る。そんなユトの背中にコツリと凭れた雅はそっと服を握りしめていた。

「…アリス…」
「なぁに？」
「…ｯ」

そっと自身の服を掴む雅の手を握りしめたユトは戸惑いながらも話し始めた。

「…傍にいるから…今からじゃ何にも出来ないかも知れないけど…」
「ユト？」
「それがバディの…アリスの望みだって言うなら。オレは全力でサポートするから…」
「ユトは今でも十分だよ？何にも出来ないなんてこと無いよ。出会ってから…ずっと傍にいてくれたもん…」

そういうと、繋ぐ指先はゆっくりと絡み合い、見つめ合うことはなくともユトは背中に感じる雅の温もりと、優しい鼓動を感じていた。