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イタズラな満月(フルムーン)
第15章 11th moon…光
「それ決めるのって前話してたエス…なんとかさん?」
「エスパシオ…」
「だけど…ユトが悪いわけじゃないじゃん?…一生懸命してくれた。それでもダメなの?」
「それが、本当に防げないことだったのか。…報告書とかさ。色々と提出してすぐに判定がでる。」
「すぐって…」
「半日もあれば出るだろう。」

そういうユトの胸元にポスンと凭れた雅はトクンっと脈打つユトの鼓動をただ黙って聞いていた。その内段々と腕を掴んでいた所から背中へと回っていく雅の腕に応えるようにユトもまた、雅の背中に腕を回し抱き締めた。

「アリスは多分…蘇れるよ。」
「何でそんな事言えるの?だって久我君ともキスどころかもうずっと会ってないし…」
「久我なんてどうでも良い。」
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