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第4章 冬

車が停まると、真っ暗だった

いつの間にか、泣きつかれて寝てしまった私を、誠が揺らしてくる


おい、寝るなよ？

クスクス笑う


どこ？


ほら、降りて？


車から降りると、肩を抱いてくる


何？


久しぶりの感覚に、慌てて体が離れる


早く、来いよ？


私を引き寄せてくる


離してよ？


何で？


見られたら恥ずかしいよ。。。？


子供がいたら、手を繋いで歩くこともなかった

どこで、ママ友が見てるかわからない。。。

いつしか、腕を組むことも、肩を抱いてくるのもなくなっていた


誰も見てないし、いないから？


手を差し出してくる


手を伸ばすとドキドキする。。。


肩を抱いてくるのが、恥ずかしい。。。


ホテルに入ると、賑やかな声が聞こえる


温泉？


待ってて？


私を座らせて、フロントに行き、戻ってくる


エレベーターに乗り、部屋に入ると海が広がる世界が見える


すごいっ。。。綺麗。。。


後ろから抱きしめてくる


詩織、海が好きだよな。。。


そうかな？


お風呂からも、見えるらしいよ？

入る？


うん。。。何階？


上の階にもあるけど、内風呂もあるよ？


そうなの？


一緒に入る？


狭くない？


だから、いいんだろ？


抱きしめながら、キスしていく

唇が離れて、髪を撫でてくる


先に入ってて？

食事の予約してくるから。。。？


うん。。。


内風呂は、海が近くに見えて、海の音が聞こえる

光が反射していて、癒される

手を伸ばすと、後ろから抱きしめてくる


何がとれるの？

耳を舐めながら聞いてくる


ぁあっ。。。


声、出すなよ？


だって。。。耳っ


何がとれるの？


海の匂いがするかなあって。。。


クスクス笑う

何だよ、それ？


耳を舐めながら聞いてくる


好きだよ？


んんっ。。。

耳っ。。。イヤ。。。


声、我慢して？


我慢してるっ。。。


詩織は？


好き。。。


どこが、好き？


え？

初めて聞かれたよ？


今まで、怖くて聞けなかった。。。

アイツの顔と声に弱いって聞いた時は、嫉妬した


ふふっ

好きよ？

誠の声。。。耳がくすぐったくて優しい。。。

嬉しいと、口角があがるのも好き。。。