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第4章 冬

家に帰ると、リビングにお父さんがいた


ただいま。。。


この人が、詩織と繋がりがなければ、陸と付き合えたり未来があったりしたんだろうか。。。？

でも、この人が、詩織と繋がりがなければ陸と繋がりがなかった

黙って、見ていると私に笑いかけてくる


おかえり？


っ。。。お父さんの笑う顔、陸と重なる。。。

似てるわけないのにね。。。？

何か、変なの。。。


思わず、沈黙に耐えられず、口が勝手に話し出す


茉莉、座れよ？


黙って座ると、話しかけてくる


何かあった？


ないよ。。。？

お父さんこそ、何かあった？


まあな

大人は何かあるよ？

茉莉は陸が好きなんだね。。。？


っ。。。

違うっ

私、彼氏いるよ？


なぜ、急に聞いてくるんだろう？

慌てる私を見ながら笑っている


そのいじわるな笑いかた、陸と同じ。。。

だから、陸なんて好きじゃないっ


お父さんが驚いた顔してる


陸と同じね。。。？

茉莉、陸を好きになってもかまわない。。。

陸と結婚して婿に入ってくれるならな？


何を言ってるの？


茉莉が、俺と詩織を気にして、陸と付き合うのを我慢してるなら、気にしなくていいよ？

できれば、陸と結婚して婿に入ってほしいくらいだからな？


っ。。。

無理だよ。。。

陸は、私だけは絶対に選ばない。。。


髪を撫でてくる


お前になら、できるよ。。。

ゆりの娘だからな？

陸を掴まえられる。。。


っ。。。何で？

急に、何でそんなこと。。。


さあな？

詩織に聞いてみな？


え？詩織さんに？


頭をポンポンしてくる


まあ、頑張れよ？


クスリと笑い、出掛けていってしまう。。。

何で、急に言い出したんだろう。。。

絶対に陸と付き合うのは、反対されると思っていた

お父さんは、反対じゃない？

お母さんは絶対に、反対してくると思う

詩織の子供だから、逆にいいってこと？

お父さんがわからない。。。

詩織に聞いてみなって、どういうことだろう？

知りたい。。。何で、お父さんが急に陸とのことを言い出したりしたのか。。。？

陸。。。

それでも、陸は、掴まえられないよ。。。

ゆりの娘だからって、意味わからない。。。