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忘れられない女性
第2章 彼女のペース
薄っすら上品に化粧をしているが、
今時の女子高生の様なケバさは全くない。

ミディアムロングヘアーは変わらないが、
ダークブラウンカラーに艶のあるストレートヘアーと
高校生の時には開いてなかったピアスが大人びて見せた。

笑った時に見える、左側だけにある笑くぼと八重歯も、
変わらない。

そして、額にある小さな傷。。


「… センセ? 見つめ過ぎだよ。
フフフ。」



「…ぁあ…」



!! 健太郎は、慌てて手を退けた。

美紀はクスクスと笑っている。

俺の顔は少し熱くなっていた。



部活の練習も間も無く終わり、美紀は俺の方に駆け寄って来たが
先ほど顔にボールが当たったせいか、
フラついた。

健太郎は反射的に美紀の腕を取って抱きかかえて支えたが、
急いで体を離した。


「軽い脳震盪かもな。
早く帰って安静にした方が良いぞ。」

健太郎は心配してそう言ったが

「3年ぶりに会いに来たのに、早く帰れなんて、
ヒドイぞっ。
健太郎センセとまだまだ話し足りないよ。」

美紀は口を尖らせた。
「…でも、1人で帰るの、、不安かも。。」


心細そうに遠回しに言い、
そして、訴えるかの様にチラリと上目遣いで俺を見上げた。


「ったく、分かったから、そんな目で見るなって。
俺の車で送って行くから」

ちょっと困った様に言ってみたが、
俺が変なタイミングで声を掛けたも、悪いと思っていた。

「ボールがぶつかったのも、健太郎センセのせいもあるんだしねー。
フフフ、ありがとう。」

彼の心の声が聞こえたかの様に、美紀は意地悪そうに笑った。
そして何より美紀も嬉しそうに見えた。


美紀は昔からそうだ。
人が思っている事を、察して口にする。
しかも普通言いにくい事も。

それと、遠回しにものを言い、自分がしたいと思っている事を
相手の意思の様に言わせる。
誘導されている事に気付くが、

でもそれが、いじらしくて可愛いらしい。


「急いで着替えてくるからね」
美紀はそう言い部室へ向かう

「なんか手伝うか?」
俺は冗談半分、心配して声を掛けたが、


「…女子の部室にセンセ入れないの、忘れたんですか…?」

美紀は真顔だった。

「ばーろー、冗談だよ。
車で待ってるから。」


冗談にするには、まだ早過ぎた。
美紀はまだアノ時の事を気にしているのだろうか。
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