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第4章 出会い

「そう、イヤなほど顔を合わせると、有り難みが薄れたりしちゃうんだよな…」

部長は遠い目をする。

「丸山先輩…？」

ハッとした丸山は

「あ、いや、こっちの話」
と、言葉を濁す。


（……？）

萌は疑問に思ってると

「はい、着いた。ここがオーボエパートの練習室。
ちなみに、今の話の副部長もいるから、よろしくね。」
と言った。

「ちなみに先輩は？」

「僕はトランペット。後で音合わせするから。」

「はい！」

そう言って、練習室の教室のドアを開いた。

ドアを開くと一斉に視線がこちら側に向けられる。

部長が声を開こうとする前に

「何？隆！新入生ナンパしてきたの？」

と言う、少し茶髪の前髪は横分けをし、後ろの髪の毛はウェーブがかかった、均整取れた顔立ちの先輩がそう丸山に行った。

「ここに連れてくるってことはそんなのじゃないのくらい分かるだろう？」

少し、丸山は言葉を強めに言った。

先輩は慌てた表情になり
「ごめん、ごめん。でも、そんな冗談にいっつも間に受けないでよね。」
と、言う。

んだとコラ…と、言いつつ、丸山はハッと萌がいる事に気付き
「これが、畑中美咲。ここの部活の副部長だ。」
と言った。

萌は先ほどの丸山の遠い目を思い出し、
（ああ…なるほど…。丸山先輩は美咲先輩が好きなのね）
と、察した後

「高橋萌です。よろしくお願いします。」
と、美咲に握手を求めた。

美咲は萌の手を握り締め、

「畑中です。今日からビシバシやるからよろしくね。」
と言った。