この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
それを、口にすれば
第2章 一年に一度の言葉
お持ちくださいとだけ短く伝え、玄関に向かう。
暖房の効いたリビングから廊下に出ると、一月初旬のひんやりとした空気が優雨を包んだ。

「寒い……」

薄手のニットにタイトスカートという恰好でこのまま表に出ればもっと寒いに決まっている。
カーディガンを取りに戻ろうか……とも思ったが、長く話すつもりのない優雨はそのまま出ていくことに決めた。

急な来訪者があっても恥ずかしくない服装をしているのは、口うるさい夫を持って助かる数少ない点だったが、この家に訊ねてくる人など殆どいない。
引越の挨拶だって、今までにして来た人はいなかった。

しかし、それは優雨にとってはどうでもいいことだ。
どうせ近所付き合いなどさせてもらえないのだから……。

そんなことを考えていると、また欝々とした気持ちになってしまう。

早く切り上げてしまいたい……そう思いながら、優雨は俯き加減にドアを開けた。


/219ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ