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支配~control~
第3章 好きの気持ち
「純…お前、今好きな奴いる?」
不意に聞かれて、動きが止まる。
「何だよ急に」
その動揺を悟られないように答える。

「いや、学生の頃からもてるのに、お前の本気って知らないからさ…」
陸が言うように、俺はそれなりに付き合ったりしたけど、本気で女を好きになったことはなかった。
だから、付き合いも長くは続かなかった。

「てか、お前はどうなんだよ、優希と別れてから…」
話しを逸らしてみる。
陸には学生時代から付き合っていた女がいたけど、社会人になってすぐに別れていた。

「いや…さ」
陸は話し始めた。
「優希と別れてから、もう女は好きにならねぇって思ってたんだけど…さ、あの…俺、好きになっちゃったんだよ…ね」
そう言う陸の顔はアルコールのせいなのか、赤くなっているのが薄暗い店内でもわかった。

「相手は?」
その問に、「わかんねぇ」と答えて陸はまたビールを飲んだ。
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